ここ数日時間のある時に、北京人民芸術劇院のお芝居の稽古を見学に行っています。私が見学させて頂いているのは《PK男女》という、若手4人の小劇場芝居。
《PK男女》簡単に言うと、一度離婚をした夫婦は元に戻れるのか?!という内容。人芸作品としては珍しい内容だと思います。
母親と娘が住むマンションに、泥酔した元夫がやってくる。夫には既にアナウンサーの妻がいる。彼は酔った勢いで、家族の暖かさを語り始める。。。
という事から話がスタート。それから新しい奥さんが入り込んできたりしてちょっとハラハラする場面も。
この作品のタイトルにもある「PK」という言葉は、今年の流行語大賞になった言葉です。これは“超級女声
”という女の子のボーカルオーディション番組で流行しました。
例えば、5強から4強を選ぶ時に、
メール投票と審査員の判断を総合した中で最下位とその一つ上の順位の女の子が選び出され、観客の前で一曲アカペラで歌う。そしてもう一度投票!これを「PK」と呼んでいたのです。目の前で20人ほどの審査員が手にした票を一つ一つ選んだ選手の前の箱に入れていくのです。見てるほうもハラハラ
それからは、巷でも事あるごとに“もうこうなったらPKだっ!”なんて言い方を耳
にするようになりました。
実際に、お芝居の台詞の中にもこの“超女”に参加した女の子達の名前が出てきます。
“ねぇ、お父さんは誰が一番好き?”
“う〜ん、○○○ちゃんだな”
“えぇ〜
、それは中年のオジサンたちが好きだってよく言うよ!”
“(お父さん)
”
という具合です。中国の現代社会を描き出した一コマ、私も興味津々。その後、作家の方がいらして、話をさせて頂くことに。ところが、もう芝居の話はそっちのけで、最近の“婚外恋(いわゆる浮気ですね)”について、女のスタッフ&俳優による激しいトークが繰り広げられました。
“60年代とは違うのよ、あの頃は初恋の相手と結婚するものだったし、離婚なんて言ったら男女共に変人扱い!”
と、年配の女性。
“今の若い人たちは、男の人に彼女(妻)がいても気にしない女性も増えたと思う”と劇作家さん。
“女が浮気をするのは寂しいから、男が浮気をするのは本能に従ったまで”とある男性がぽろっと一言。
“それはあるかも知れないけど、本能に従っているんだと開き直る男性は頭に来るわ!”とある女優さん。
などなどなどなど・・・
演出の任さん、徐々に話すチャンスを失い、聞き役に・・・この方、劇院の副院長ですよ・・・
それでも、女だけの激烈トークは昼食の間も続いたのでした。。。