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舞台・《動物園物語》本番間近



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6日から始まる舞台の最終稽古を迎えています。
明日大道具搬入。
明後日から通し稽古。
6日から本番・・・。

出演しない方が緊張するのだと言う事は《女中たち》でも経験したけど、
今回はチケットの売り上げとかも気にしないといけません。
演技をしない。
これって、私にとってはとても辛い事です。
演技をしている俳優達を見ていると、自分ではとてもできないって思う演技を
見て緊張。演出家からダメ出しされている姿を見てまた緊張。
人事には思えないので、やたらと緊張します。
自分が演じ手として参加する時とは全然違う緊張の仕方です。

この《動物園物語》は、また男二人の芝居。そのうち一人の長台詞が
有名です。
ただ、これは本当に大変。
台本を読んだだけでは、ロジックも何もあったもんじゃない!って思って
しまう位分かり辛い内容。
私たちは、その長台詞の部分も含めて、長い時間をかけて読み解きました。
《女中たち》の時もそうだったけど、メッセージ性の強い内容じゃないと
興味が沸かない演出家もあり、難解且つテーマの読解に取り組むのです。
一見ロジカルではない長台詞の中に意味を見つけ、一貫性を求める。
こちらでドラマの撮影をしているばかりでは絶対に分かりえない文学と
その文学の立体化の作業が舞台なのです。
(少なくとも私たちはそう習ってきたし、それが正しいと信じています・・・)

今日、その長台詞を言う役を演じる俳優の苦悩を感じ、私自身も辛くなり
ました。
書かれている台詞を読んでいるだけじゃないか!
と、喝を入れられていたのです。
一言一言意味を伝えてくれないとこっちも演じ辛い!

聞いていて心臓が痛くなるような気持ちになりました。
私が通った学校では、私はこの言葉を何度も言われてきました。

それは、外国語だからかも知れない。
でもそれを言うのは単なる“逃げ”でしかない。

お前はうちの学校に入学を認められた外国人なんだから、もっと頑張らなきゃ
駄目だろう!!
と言われて、必死に頑張ったつもりでも
まぁ、外国人だから仕方がないけど・・・
と軽く否定されたり・・・。

そんな事を一気に思い出してしまいました。
今でも同じ事を言われる事が多々あります。
だから今日は心が痛かったのかも知れません。
でも、ここで同情しても彼のためにならない。
これを彼が乗り越えて、今度はもっと大きな舞台の真ん中に立てる日が来るように
心の中で祈るしかない。

だって、彼らは中国一有名な伝統のある劇団の俳優達なのです。
きっと乗り越えられると信じてます。

私も乗り越えられるようになりますように。。。
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